コラム

2019.05.30

全国

【BAMP2周年】編集長交代のお知らせ

小さな声に光を当て、社会へ「問い」を投げかけるメディアへ

2017年5月に誕生した「小さな声を届けるウェブマガジン BAMP」は、おかげさまで2周年をむかえることができました。これも応援し続けてくださった読者の皆さんのおかげです。ありがとうございます。

さて、本日付で創刊編集長の徳谷柿次郎は退任し、副編集長だったわたくし友光だんごが2代目編集長を務めることとなりました。つきましては、前編集長ならびに新編集長からご挨拶させていただきます。

前編集長からご挨拶

もう2年。たった2年。

平等に時間は流れているものの、この2年の社会変化は私が生まれ育った36年の中でも激しいものだったんじゃないかと思います。

平成から令和へ。元号の変更、東京オリンピックと日本の歴史に強く残るであろうトピックは分かりやすいものですが、明治以降に積み上げられてきた価値観が大きな音を立てて崩れ始めているのではないでしょうか。
インターネットやスマートフォンのIT革命と共に、情報速度と情報量は膨れ上がり、国家と社会を隔てていた壁も倫理も生き方も「正解」が見えなくなってきました。

そんな時代だからこそ大きな声に身を委ねるのではなく、課題に直面した人たちの「小さな声」に耳を傾けて、自分自身の感性で判断をする必要がある。正解は自分で見つけて決める。

人間の利便性を追求した結果が、情報量増大と複雑なシステム、そして多様的な価値観を生んだのかもしれません。であれば、よりシンプルな世界にもアクセスし、判断材料の振り幅を自ら持ちたいと私自身は考えています。

* * *

そのひとつがローカルです。中央集権による情報と資源の偏りは、これまで生きてきた日本人の知恵を弱くしています。脈々と受け継がれた自然に囲まれた生き方や働き方は辛く困難である。だからこそ自分に正直な生き方ができる。全国47都道府県を旅して取材した結果、この価値観は残念ながら、広く容易に共有できるものではなくなりました。

小さな声に光をあてるBAMPの活動は、その埋もれてしまいがちな価値観を再び掘り起こし、何百年前からの大衆と現代的な活動の大衆を繋ぐものです。どちらが正解ではありません。どちらも必要だからこそ、我々は反対側にある大衆の価値を見つけに行きます。

クラウドファンディングの仕組みもまた同じ。小さな声を社会に可視化し、お金の流動性を高めて、生き方や働き方の新たなロールモデルに水をあげるようなものです。成功しても失敗しても、その志には花が咲く。その花の美しさに心動かされる人もいるでしょうし、やがて枯れた後の種子が土地土地に再び宿るかもしれません。

目先にある瞬間風速的な価値を疑い、時間と手間がかかる遅効性の手段を取っている人たちがいかに尊いか。引き続きBAMPは、彼ら彼女らの眼差しのその先を共に見ていきたいと思います。その役目はより若く素直な編集者にバトンを託して。

BAMP初代編集長 徳谷柿次郎

BAMPが「小さな声」と「問い」を届ける理由

改めまして、編集者・ライターの友光だんごです。

BAMPの創刊当初から、編集部のメンバーとしてほぼすべての記事の編集に携わり、ライターとして記事の執筆も行ってきました。そして、2018年4月からは副編集長を務め、このたび2周年のタイミングで編集長に就任させていただくこととなりました。

* * *

インターネットやSNS、動画配信サービスなどの普及で、誰でも自らの思いや夢を発信できるようになりました。さらにクラウドファンディングやpolcaなど、夢を叶えるための選択肢もぐっと増えました。

しかし、タイムラインからこぼれ落ちてしまう「小さな声」は依然として存在しています。むしろ身の周りを流れていく圧倒的な情報量ゆえに、そうした声に気づくことは難しくなっているように思います。

BAMPではそんな「小さな声」を国内・国外問わず取材し、記事を制作してきました。その2年間、編集者として現場へ足を運び、話を聞くなかで心がけてきたことがあります。
それは「小さな声」の中にある、社会への「問い」を見つけること。

ーー仕事も育児も諦めずに女性が生きていくためには、何が必要なのか?


仕事も育児も諦めない。シニアが支える「シングルマザー専用下宿」で生きる

ーー社会の中で孤立する人のために、「普通の人」が普通にできる取り組みとは何なのか?


気づけば18歳で「路上のホームレス支援」にどっぷり浸かっていた男

ーーなぜ、現代の日本でシャッター商店街が増え続けるのか?


シャッター通りを買い取り、再生させた男の「暮らしたい街のつくり方」

国の制度も価値観も揺らぎ、さまざまな課題を現代の日本は抱えています。「問い」を知ることは、その背景にある社会を知ることに繋がります。

世の中に必ずしも「真実」が存在しないように、たった数千字の記事の中で「答え」は出ません。しかし安易な「答え」に満足することよりも、「問い」を投げかけ、考え続ける先にこそ未来がある。

そんな風に考えて、BAMPの編集者として「小さな声」と「問い」に向き合い続けてきました。

社会の変化にいち早く気づき、動き出した人たちの声はまだ小さいかもしれない。でも、その声が小さい理由は、わたしたちよりもずっと先に、彼らが新しい価値に気づいているからなのです。

いつだって革命は辺境から起きます。「小さな声」には、これからの時代を生きるヒントが詰まっています。

だからこそ、BAMPは挑戦する人たちの声を丁寧に拾い上げ、社会に「問い」を投げかけるメディアとして活動を続けていきます。

* * *

そして、3年目の新たな取り組みとして「特集」を始めます。

もともと「紙の雑誌のようなウェブマガジン」をコンセプトの一つに掲げていたBAMP。
新着記事と過去記事を共通のテーマのもとで紙の雑誌のように「面」で見せる試みが「特集」です。

各々の記事に込めた「問い」は、単体で見るよりも、共通する「問い」を持つ記事とともに読むことで、より深く、より広い射程を持つものとなるはずです。スタートは6月からを予定しています。

それでは、3年目のBAMPもどうぞよろしくお願いいたします!

BAMP2代目編集長 友光だんご

書いた人 : 友光 だんご

BAMP編集長。1989年生まれ、岡山県出身。早稲田大学文化構想学部卒。出版社勤務ののち、2017年3月より編集者/ライターとして独立。Huuuu所属。インタビューと犬とビールが好きです。

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